陶芸家の河井寛次郎氏の言葉である「手考足思」を座右の銘としてお借りしています。
「手を動かして考え、自分の足で歩きながら思いをめぐらせる」という意味合いで語られた言葉であり、臨床や研究という医学のたしなみのみならず、自分と向き合う姿勢としても素敵な言葉だなと感じています。
インターネットで調べると、読み方は統一されていないようなのですが、ふと最近であったANAの機内誌「翼の王国」において「手仕事を訪ねて ~手考足思の旅~」という連載において、「手考足思(しゅこうそくし)」というフリガナがありましたので、この読み方に統一して最近は使っています。
変遷と歴史
よくよく調べてみると、類似した表現として「手で考え、足で思う」というルドルフ・シュタイナーの言葉がありました。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、ルドルフ・シュタイナーは哲学者の傍ら、オカルト医学的な要素に傾倒した過去もあり、反ワクチンであったことも知られています。
そのような現在の私の思想・思考とは相反するような思想家が用いた言葉を座右の銘とすることには少し抵抗がありました。しかし、最終的にこの言葉を用いて向き合うのは他人ではなく自分なのだ、ということを考えた際、やはりこの言葉が語り掛ける内容の魅力は薄れることはない、と考え、引き続き座右の銘として使っています。
まだ学生だったころ、高校生向けのビジネスコンテスト「キャリア甲子園」の出場者に向けて、大阪大学医学部の先輩である山村雄一先生の「夢見て行い、考えて祈る」という言葉を贈ったことがあります。
文字面としてはかなり違う内容が語られているようにも思えますが、目の前の課題や自分の人生への向き合い方としては、なんとなく通ずるものがあるように感じています。
それにしてもこのリンクの写真、受験生の頃のふっくらした写真なんですけど、そろそろ変えてくれないかな…笑